「キスの味」

「なあ、キスってしたことあるか?」
いや、ない。
「キスってどんな味すると思う?」
別に味なんてしないんじゃない?リップクリームとか口紅塗ってたらそれの味
「お前、冷めてるなあ。じゃあ何も唇につけてなかったとしたら何味?」
ハズレだったら唾液の味、小ハズレだったら少し前に食べた食事の味、当たりだったら無味。
「無味が当たりって、じゃあなんで人はキスするんだ?味もしないのに」
味がしなくたって、人は何でもするよ。人を殴っても味はしないし、殺しても味はしない。でも人はする。
「殺しとキスは違うだろ!」
一緒だよ。どっちも人をだめにする。
「でも、食事は味がするから食べるじゃないか」
味はおまけ。生きるために人は食う。唇に味をつけるのと同じように、食事にも味付けをする。味なんておまけだよ。
「だからキスはなんでするんだよ?」
知りたいか?
「知りてえよ!」

チュッ

何味だった?
「世界が見えた。」

宇宙も見せてやろうか
「はい。」

チュッチュッ

どう?
「ロケットの味がしました。」

ぶっとんだってこと?
「前にロケットを舐めたときと同じ味がしました。」

あ、お前!!!
「そう、俺はロケット舐め舐めお化け。
お前は偽ロケットだ!!!!さらば!!!!!」

ロケット舐め舐めお化けは、またロケットを舐めに宇宙に飛び立った。
被害はまだ止められない。

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