「アクエリアス」

かんかん照りの日差しの中、みんなでテニスをしている。

ふ~、そろそろ休憩にしよっか。
いっぱいいっぱい汗をかいた。

僕はグビグビと水を飲んだ。

ぷはー、うめーーー。

ふと横を見ると、橋本が缶のアクエリアスをグビグビと飲んでいる。

ぷはーーーー。

橋本がすごくうまそうな表情をしている。
僕は思わず橋本をじっと見てしまっていた。

橋本がぞれに気づいた。

が、橋本は即座に気づかないふりをし、
少し向こうを向いて、もう一口、アクエリアスを飲んだ。

今度は、ぷはーをしなかった。

僕はどうしてもたまらなくなってしまい、橋本に近づいていった。

「なあ、俺の水とそれ、交換しないか」

ダメ元だった。
しかし意外な返事が返ってきた。

「ああ、いいよ。うめえぞ」

僕は水をすぐに差し出し、アクエリアスを受け取り、すぐに口に運んだ。
違う。レベルが違う。

ふと横を見ると、野口が僕をじっと見ているのに気がついてしまった。

ふう。

僕は野口の元に近づいていき、こう言った。

「交換するか?このアクエリアスと」

野口はバッとアクエリアスを奪い、こう言った。

「うるせえ。人間どもが」

 

野口は、アクエリアス人だったのだ。

 

僕は逃げた。

すると橋本が両手を広げて待ち構えていた。

 

なんと、橋本もアクエリアス人だったのだ。

 

僕は観念し、アクエリアス人となった。

 

 

現在、人口の7割は、アクエリアス人だ。

 

残り3割のポカリ人と、今日も抗争を重ねている。

 

 

今日、妹が死んだ。

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です