朝、ゴミを出しに家を出ると、辺りは雲だらけだった。
正しくは、霧(きり)や靄(もや)というのかもしれないが、
僕の目で見る限り、それは明らかに雲であった。
朝7時を回り太陽が昇ってくると、それらは姿を消す。
大体、雲が現れるのは、朝6時から7時の1時間。
ごくたまにこの状態になるのだが、今日のは特にすごかった。
恐らく冬は、毎日のようにこの状態になるのだろう。
この時間の外は、本当に心地がよい。
今日も一日生きていこうか。
という気分になる。
しかし、僕は今から寝る。
またいつの間にか、生活が逆転してしまっている。
ここ最近、のらりくらりと生きてしまっているからだ。
これはいけないと、飲食店に導かれていないのだと悟った僕は、
昨日、 カメラマンのアシスタントのバイトに応募してみた。
しかし、それも既に締め切られていた。
こうして、どんどんと追い詰められていく。
しかし、ここからが面白い。
自分でどうにかしなければ生きていけないこの状況。
この状況を、存分に楽しんでいく。
追いつめられることは、なかなか意図しては成し得ない。
「追い詰められてたまるものか」という意志に反すことによって、
人は追い詰められていく。
さあ、もっと足掻こう。
何をやってもいいのだ。
人生は、何をやってもいい。
僕は、何のバイトをしてもいい。
何だか、いろいろなことを経験してみたくなってきた。
起きたらまた、何かに応募しよう。
僕は今、雲の中にいる。



