このまちにある唯一のスーパー、「スーパーまつば」。
僕は、このスーパーに生かされている。
家から歩いて約10分。
このまちでは、相当便利な場所に住んでいる。
今日も、ここで買い物をした。
主に食材と、お菓子だ。
今まで、移動するときは、交通手段に関わらず、
常に耳には音楽が流れ込んできていた。
それは、家からたった徒歩1分だった、コンビニに行くときでさえ。
今日も、左のポケットに小さなi podを入れ、家を出た。
しかし一向に僕の耳に、音楽は流れ込んでこない。
引っ越してきてから、小さなi podは、
僕の左ポケットに引きこもってばかりだ。
何だろう、
音楽を聴くのがもったいなく感じてしまう。
鳥のさえずり、
川を流れる水の音、
畑仕事をする、おばさんたちの話し声、
子供の走る音、
風の音、
時に無音、
それら全てが、心地いい。
心地よい。
音楽を超える音楽。
美味しそうな空気。
直接降り注ぐ、陽射し。
僕の小さなi podは、
ただ左ポケットに入ってるだけの存在になった。
そして移動中、音楽を聴かないもう一つの理由として、
「蜂の接近を察知できない」ということもある。
家の付近はやけに蜂が多い。
蜂こわい。
さらにもう一つ、
「車にひかれ死なないように」というのもある。
このまちには、ほぼ歩道がない。
油断しているとひかれる。
そして死ぬ。
死ぬのこわい。
今日は、あじの開きと、にんにくの芽と、豚肉を買った。
ここがなかったら、僕は生きていけない。
ありがとう、スーパーまつば。