「カタジケハム」

 

気付くと僕は、走っていた。

 

ここはどこだ。

森だ。

木々をかき分け、僕は走る。

体は傷だらけ。

痛い。

痛い。

 

薬草を見つけた。

体中に塗りたくった。

痛い。

薬草だと思っていた草は、毒草だった。

体が紫色になってきた。

助けてくれ、助けてくれ・・・

 

声が出ない。

 

体も動かない。

 

カタジケハムも止まらない。

 

 
もう駄目か・・・

 

僕は腰を下ろし、空を見上げ、ゆっくりと目を閉じた。

 

その瞬間、生きることを諦めた僕をあざ笑うかのように、
カタジケハムが、止まった。

 

僕は悔しくて、ちょっと笑いながら、

最後に泣いた。

 

 

 

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