台湾2

数日前、4年ぶりに万平くんに会った。
基本自分は他人には相談事をしない。
何より人を信用してないし、決断の責任は自分で持ちたいし、大体のことは自分が正しいと思い込んでいる。

が、万平くんとアスミとはなちゃんのことは割と信用している。
相談という相談はしないが、ヒントを求めることがたまにある。

久々に大学時代のみんなと顔を合わせ、朝まで酒を呑んだ。朝5時、万平くんに聞いてみた。

「面倒くさいに勝つにはどうしたらいいんだろう?」

ずっと勝てないでいる。
生きていく上で一番の敵。
特に最近は歳を重ねたのもあり、より強大な敵となって目の前に立ちはだかり続けている。
この2年間は負け続けている。
どうしても勝てなかった。
腰が重くなり過ぎている。

万平くんは少し考えた上でこう答えた。
「スピードじゃないかな?」

なるほど。
面倒くさいと思う前に行動しちゃえば、面倒くさいに勝てるのか。
ただ面倒くさいと思う前というのはなかなか難しく、どうしようかと考えてしまうと、もう面倒くさいが目の前に現れものすごい存在感を放ち出す。
だから面倒くさいと思う前、もはや何かを考える前にすぐ行動しなければならない。少しでも考えてしまうと奴が現れてしまう。考えてはだめ。

15、16、17日が3連休。
3日間とれる夏休みを13、14、18日にしよう。
ここまでにしておいた。
考えてしまうとだめだから。

そして12日が終わり13日になった。

行こう。

午前1時、行った後のことは何も考えず、往復飛行機のチケットだけすごいスピードで取った。
まだ奴は現れていない。

そして現在、9月13日23時。飛行機の中にいる。
あと1時間ほどで台湾に着く。

2回目の台湾。
ちょうど2年前だ。
前回は初日と最終日のゲストハウスだけ予約していったが、今回は全く何もしていない。

さてどうしよう。
どこに泊まろう。
どこに行こう。
何をしよう。

なにも決めてない。
いや、1つだけ決めていた。

それ以外は何もない。
まあとりあえず着いたら考えよう。

問題に直面すれば、きっと考えても面倒くさいは現れないはず。

俺の勝ちだ。

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2018年9月13日(木)1日目

深夜1時半ようやく台北駅に到着。
さあどうしよう。
とりあえずフラフラと歩く。
意外とHOTELの文字がチラチラと見える。
どうにかなりそうだ。

人はほとんどいない。
やはりいい国だ。
気候はまだムシっとしているが、そこまで悪い居心地ではない。
アホみたいな看板。汚そうなのにゴミが少ない道。
優しく安く泊まれるところを教えてくれるおっちゃん。コンビニの美味しすぎるおにぎり。
何だか宿泊先を選びながらフラフラしてると3時半に。
そろそろ寝なくては。
Backpack Houseが1000元にディスカウントしてくれたのでここにした。
二段ベッドだけがある部屋に1人で泊まる。
深夜4時。
明日はどうしようかな。

明日決めよう。

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2018年9月14日(金)2日目

11時にチェックアウトし、ゲストハウスを出る。さあどうしよう。
まずは持ってき忘れた髭剃りとメモ帳を買いに台北の街を歩く。暑い。

購入し、何となくブラブラしつつ、よし台南に行こう!と気分がなったので、新幹線に乗り台南へ向かう。
約2時間かけて台南へ。前来たときと何か違う。周りに何もない。
ネットで調べてみると、ここからさらにTRAに乗り換える必要があるようだ。

今回の旅では空港でポケットWi-Fiをレンタルした。
前回ネットが使えず結構大変だったから今回借りてみたが、
いざWi-Fiがあると、こまったときに何でも調べてしまう。
前回はとにかく人に聞きまくり行動していたが、今回はすぐに調べて割と解決できてしまう。

物事が簡単に進むのもそれはそれで物足りない。
17時後頃ようやく見慣れた景色に辿り着き、前回泊まったゲストハウスを目指す。
道の記憶はないから、これも調べる。
歩いてみると結構遠い。こんなに遠かったか?全然知らない景色が現れた。そして辿り着いたが何かおかしい。
リニューアルしたのか?入口から周りの景色からかなり違う。店の名前はあっている。
そして入口には外出中の文字が。また調べる。どうやら別支店のようだった。
割と離れた違うところに来ていたのだ。
気づけば何だかいい感じの地域に来ていたので少しフラフラし、前回の方を目指す。
到着。ない。
入口のドアも開かず、看板すらない。
閉じたのか?
再び戻る。外出中。
もう違うとこにしよう。また調べる。
何やら日本人の経営するゲストハウスがあるようだ。
今回人とあまり会話しておらず人と触れ合いたくなり、そこに行くことにした。

ドミトリーで500元。
客もスタッフも日本人。
ひとまずビールを飲む。
日本人が5.6人戯れていてどうしようかと思ったけど、いったんその場を離れフラフラすることにした。21時頃。
何か食べようかと思い色々探すが暑すぎて中の涼しいところでチェーン店っぽくないところを探してたら全然見つからず、飲み物屋で休憩しつつオススメの店聞いたがうまく伝わらず結局暑いとこでラムを食い酒も飲む。

日本で飲む酒はどんどん苦手になっていっていたが、ここでは飲める。
そして気づけば深夜1時。
ゲストハウスに戻ると、共用のとこで男女2人が話していた。酔っ払ってたのもあり、混ざってみる。
25歳の大阪の男と27歳の福岡の女。意外と話せる。少しおかしな良い子たちだった。
旅をしている人はいいやつが多い。
深夜2時半、2人が部屋に戻る。
深夜3時、この文章を書き終わる。
眠ろう。
少し台湾感が戻ってきた。

今日、もしかしたら台湾にいるかもと思って彼に連絡してみた。
するとなんと昨日ちょうど台湾に帰ってきたらしい。
高雄のゲストハウスはもう経営してないらしくオススメの宿泊先を教えてもらいつつ、
明日タイミング合ったらご飯食べることになった。
ということは明日高雄に行くようだ。
おやすみなさい。

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9月15日(土)3日目

12時チェックアウト。
共用スペースにいた昨日の27歳男と、寝っ転がっていた若い女性とダラっと少し話し、宿を出る。
そのまま高雄へ。
14時半高雄着。前回高雄をまわる時間がなかったので、ひたすらグルグルしてみる。
すると、豆とお菓子ばっかり売っている商店街や、屋台が並ぶごきげんな通りに出る。
そこで焼肉丼を食う。30元くらい。
デザートも食べる。とても美味しい。「これ何?」って聞いたらおばちゃんが黒いのもオマケで入れてくれた。
歩く。雨が降ったり止んだり。

歩きまくり、エリックに勧められたguesthouseに到着。
今のところ飛び込みでも全て問題なく入れる。
二段ベッドが3つ詰め込まれた6人部屋。昨日もこのパターンの部屋だった。
するとちょうどエリックから連絡が来て18時頃合流。ご飯を食べに行く。エビやら炒飯やら緑の野菜やら。
そして夜市をまわりフルーツ食べたり。またもや、雨が降ったり止んだり。
そういえば台風が来るという噂だったが大雨にはあたっていない。

そして24時、一度エリックの家に戻りつつ、タクシーで前回行ったクラブへ向かう。
若者だらけだ。もはやクラブなんて日本では行っていないが、少し引け目を感じながら飲んだり少し踊ったり話したり。
あっという間に朝を迎え、前行った朝食屋で朝御飯を食べる。前回と全く同じルーロー飯とスープ。
タクシーに乗りエリックと握手を交わし別れる。
ゲストハウスに戻り就寝。

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9月16日(日)4日目

朝10時起床。
眠い、11時にチェックアウトだが、明日はついに大事な予定がある日だ。ここからは計画的にいこう。
昨日朝5時頃戻ったが、そこから2時間近く同室の誰かのいびき地獄により眠れなかった。
パソコンで色々調べ、13時宿を出発。
台中の宿を2泊分とった。前回と同じだが、少し疲れていたのもあり個室にした。
昨日エリックに聞いた西子湾に行く。
20元のロッカーに50元を入れたら変な紙が出てきて台湾人カップルに助けてもらったり、バイクが停められず困ってる女性をMay I help you?で3.2.1.go!のup&backで助けてあげたりしながら目的地に到着。
なんか少しアートが意識されたところ。
何となく見て行ったがやはり観光地っぽいところにはあまり興味が湧かず、しかし近くの公園が刺激的だった。
ここは、シャボン玉と凧が無数に宙を舞っている天国だ。
子供や若者まで、天使が微笑むようにシャボン玉を飛ばし凧を挙げていた。
無数のシャボン玉がこちらに飛んでくる。
夢中で玉を浴びる。

地べたに座り、しばらく心と体を死なせてみた。
何だこの平和感は。こんな平和で人生が成り立つのだろうか。
そういえば台湾に来てから誰も怒ったりイライラしてたりしていない気がする。
人のスピードも遅いし、時もゆっくりと流れている。
台湾人も好きだし、台湾も好きだけど、ここでずっと暮らしたらどうなってしまうのだろう。
平和過ぎて平和死にしてしまうんじゃないだろうか。

そんなことを思いながら17時台中へ電車で向かう。
19時半に着。気付けば夜。
台中の駅周りはより汚くなっていた。何やら台中人は電車を使わないから駅周りの状況はあまり知らないらしいが、働きに来たどこかのアジア人がそこら中にたむろっていた。何だか悔しい。台中に初めて来た人は台中がこのイメージになってしまう。
街を少しフラつき、宿泊先にチェックイン。
そのあとも街をフラつくが明日に備えて就寝。久々に広々寝れる。

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2018年9月17日(月)5日目

13時にホテル前で待ち合わせる。13時1分に「着いた」と連絡があり下に降りると長袖を着た彼女が立っていた。
去年の12月、東京で別れてから9ヶ月ぶり。
そこまで久しぶりの感じもなく、すごく久しぶりな感じもある不思議な気持ち。
まず彼女が言った言葉は「遅くなってごめんねー」だった。1分。

そこから少し歩き、お粥を食べに行く。
台湾は食べ物は全部美味しいけど、飲み物も全部美味しい。あとやはりセンスがいい。台湾人は日本人がお洒落と言うが、台湾人の方が自然体でお洒落だ。日本人は一部が頑張ってお洒落していて、その他大多数はダサい。おばあちゃんから、おじさんまで。人から街から表情から。誰も何も特に頑張っていない。自然体。
あと大多数の日本人には興味がわかない。
台湾人には大体湧く。
もっと台湾人と知り合いたいな。

そこから彼女のバイクの後ろに乗り、彩虹眷村に向かう。
おじいちゃんが気まぐれで描いてそこが観光地になったようだ。いいな、こんなでかいとこに自由に描いてみたい。
そういう場所ないのかな。自由に部屋中に思いっきり描き殴ってみたい。

アイス食べたり、キャップ買ったり、写真撮ったりした。
再びバイクに乗り、劇場みたいなところへ。手を繋ぎ、小物屋見たり、変な演劇の映像を見たりして、屋上に行く。
まだまだ台湾は暑いが、広くて気持ちの良い空間が広がっていた。しばらくここで過ごす。
聞いたところ、彼女にはまだ恋人がいるようだ。別にそれはショックではなく、そもそも自分が彼女とどうなりたいかすら分かっていない。
そんな話を聞いた後なのに、何故か後ろから彼女を抱きしめてしまった。

彼女が明日早いらしく、時間ない中、ご飯を食べに行く。
ビールを飲み、キノコの唐揚げとパスタを食べる。このキノコの唐揚げが美味いのなんの。
なんでこれ日本にないんだろう。絶対流行るのに。
またパッとお会計を彼女が払ってしまい、バイクに乗って宿泊先まで送ってもらう。
もう少し一緒にいたかったけど、帰らなきゃということでお別れする。

彼女は日本にまた住みたいとは言っているが、今のところ行く予定はない。
次会えるのはいつだろうか。自分もしばらくは台湾に行かない気がする。

今回少し悔やまれるのが、前回とほぼ同じところに来てしまったこと。
台北→台南→高雄→台中
また来たいとは思うけど、目的が何だか分からなくなってきた。
明日、日本に帰る。

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2018年9月18日(火)6日目

昼12時35分桃園発の飛行機。
8時に起き、8時35分にバス停に着くが、空港行きのバスは8時半に出てしまい次が9時半発とのこと。
そこから2時間半かかるらしくそれだと計算的に間に合わないやめとけとおばちゃんに言われ、払い戻す。
急いで電車に飛び乗る。新烏日駅まで電車で行き、そこから新幹線で桃園。そこからさらにMRTで桃園国際空港へ。
11時過ぎに着。列ができていて結局ギリギリで搭乗。ぐっすり眠り成田着。最後にバタバタ。ふう。

明日からまた元の生活が始まる。
台湾もだいぶ見慣れてきた。今回そこまで刺激はなかった。
もし台湾で暮らしたとして、そこまで刺激的な生活ができるだろうか。
言葉も話せるようになり、知り合いも増え、環境も変わり、となれば今よりは確実に刺激はあるし、世界も広がる。
ただ、ここに暮らすことに本当に意味はあるだろうか。
結局飽きてしまい、また、日本に戻りたくなってしまうんじゃないか。

今、仕事で中国の話が出ている。1人住む人間が必要。中国は行ったことがない。
台湾より確実に環境は良くないし、特に興味もないし、人も台湾人の方が圧倒的に好きだ。
台湾ではなく中国。流れるままに流れるか。違う方向に向かうか。
どちらにしろこのままでいるより全ての行動はマシだ。
中国の話が出たとき、即決で行きたい旨を伝えた。

決断は少し先に延ばし、とりあえずここからは真剣に中国語を勉強してみようと思う。
文字は違うがどちらにせよ言葉は必要だ。

18時、日本に帰ってきた。
今回の結論としては、

・日本人はつまんない顔してるな
・中国語を真剣に勉強しよう
・失いかけている自信を取り戻す
・もっと一緒にいたかったなあ

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2018年9月21日(金)

中国の話がほぼなくなった。
さて、どうしよう。

2018年が終わってしまう。

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