何だかフワフワした気分だ。
ふと気付くと、僕は空を飛んでいた。
夢みたいだ。
こんなことが現実で起きるんだ。
僕は鳥が好きだ。
どこへでも、どこまでも、自由に飛んでいける。
鳥が、僕の憧れだった。
特に好きなのがトンビ。
海の上を自由に飛びまわるトンビを、僕はずっと見て育ってきた。
そのトンビが今、僕の横を飛んでいる。
夢が叶ったんだ。
ん、まてよ。
よくよく自分を見てみたら、トンビの姿をしているじゃないか。
僕はトンビだったのか。
すると、隣のトンビがスピードを上げ、先に飛んでいってしまった。
僕も追いかけた。
ずっと夢を追いかけてきた僕は、
夢が叶った今、トンビを追いかけている。
そしてトンビを追いかけてきた僕は、
目が覚めた今、時間に追いかけられている。